中居正広のミになる図書館ゴールデンで生放送の裏事情と本当のリスク

2013年4月から火曜の23時台で放送を開始した中居正広のミになる図書館が2017年4月24日からゴールデンタイムに昇格することがわかりました。深夜番組からゴールデンへの昇格は珍しいことではありませんが、今回関係者を驚かせたのは新たな枠では生放送になるということでした。中居正広のミになる図書館がゴールデンタイムに昇格するにあたってなぜ生放送に踏み切ったのかとそのことの本当のリスクについて考えてみました。

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生放送のメリットとデメリット

テレビ番組の生放送とビデオ収録放送の違いはどこにあるのでしょうか。

生放送のメリット

生放送のの一番のメリットは制作費が安く押さえられるということです。

生放送では放送時間は必ず守られます。

そのため機材費も設備費も人件費も事前の想定以上に増えることはありません。

出演者の拘束時間も少なくて済み、番組が上手くまわれば制作者側と出演者側双方にメリットが生まれます。

明石家さんまの番組のように放送時間は1時間なのに収録に3時間もかかるなどということは起こらないのです。

番組制作費のコスト削減が至上命題になっている民放各局にとってこのことは大変に魅力的な事です。

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フジテレビが早朝のめざましテレビからとくダネ!バイキングからグッディみんなのニュースと生放送番組を並べる編成に踏み切った一番の理由はそこにあります。

残念ながらこの流れが視聴率的に成功しているとはとても言えないのが現状ですが‥‥。

生放送のデメリット

一方で生放送のデメリットは想定外の出来事や発言が起きてしまうことにあります。

生放送では事前に予想できないハプニングがつきものです。

民放各局での代表的な生放送番組はニュース(ニュースショーを含む)とワイドショーです。

ニュース番組はその性質上生放送が当たり前ですが、その分キャスターやコメンテーターには熟練したトークの技術と自制心が求められます。

そのため番組の進行やトークの廻しはメインMCの技量に任され、その負担は飛びぬけて大きくなります。

そのためスタッフはメインMCに気を使い、できるだけ気分よく番組に取組んでもらいたいと考えるのです。

そしてそれがメインMCの勘違いにつながっていきます。

これはとくに中年以上のおじさんMCに多い現象ですが、スタッフがMCを立て過ぎる結果、お山の大将化したMCが好き勝手をし始めるのです。

スタッフを部下のように扱い始め、番組中でミスを犯したスタッフやアシスタントを怒鳴りちらしたりするようになるMCもいました。

元NHKアナの森本毅郎が自身がMCをつとめるTBSの朝のワイドショーの生放送で、ミスをしたアシスタントをCM中に怒鳴りつけたはずがその怒鳴り声がCM明けまでこぼれてしまい、そのあまりの剣幕に視聴者がビックリして一気にタレントイメージを下げたという事件がありました。

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最近では古舘伊知郎がMCだった報道ステーションでコメンテーターの古賀茂明氏(元経産省)が自作の フリップを使って安倍首相の人質事件への対応に対して批判を繰り返し、官邸サイドの怒りを買いました。

この問題は官邸がテレビ朝日上層部に圧力をかけて古賀氏を降板に追い込んだものの、それに納得できない古賀氏が最後の出演時に官邸の不当な圧力を受けた事を暴露、それを阻止できなかったMCの古館も降板となるという事態を引き起こしています。

フジテレビの朝番組とくダネ!ではメインMC小倉智昭の独りよがりのコメントがたびたび物議を醸してスタッフを悩ませています。

かつてTBSの朝のニュースショー(みのもんたの)朝ズバッ!ではメインMCみのもんたの傍若無人ぶりが高じて、みのがアシスタントの女子アナのお尻を触って、女子アナがその手を払いのけるという信じられないような様子が生放送されてしまいました。

中居正広のミになる図書館が生放送に踏み切る理由

生放送を最初に持ち掛けたのは中居正弘だと言います。

生放送のリスクについて中居は

ホントに面白いものや活気あるものは、リスクと背中合わせの中からしか生まれないんじゃないかなって。(中略)企画書を見たときに『これだったらできるかな?』って青写真が描けるものよりも、『こんなのムリだよ!』と思うものの方が断然面白いな、というのは自分の中にあります。

と語り生放送についての自信をのぞかせているようです。

元々この番組はテレビ朝日のキュレーション番組”お願いランキング”の企画の一つとして単発的に放送されたものが起源です。

2013年10月から中居正弘をメインMCに迎え、白黒ジャッジバラエティ中居正広の怪しい噂の集まる図書館(火曜23:15~)というタイトルでレギュラー番組化したものです。

中居はこのころには優秀なMCとしての地位を確立し、うたばん(TBS)などでは舞祭組のプロデュースや新たなタレントの発掘など番組の企画立案にまで入り込んでいき、次第にプロデューサー的な側面を持つようになっていきます。

中居の番組に対する指摘はいつも的確で、企画を担当している放送作家たちも舌を巻くレベルに達していました。

さらに番組に取組む真摯な姿勢が受け入れられて、中居の意見は単なるタレントのワガママではないと認知されるようになったのです。

中居がかかわる番組がたとえ低視聴率であっても簡単には終わらない理由がここにあります。

番組が低調であればすぐに代替案を提案し、番組をリニューアルし新たな番組へと変わっていくことを模索し続けるのです。

こんなことは他のタレントでは考えられないことです。

ナカイの窓(NTV)やMomm!!(TBS) 中居正広の金曜日のスマイルたちへ(TBS) でも中居はプロデューサー的な役割を果たしています。

Momm!!は当初普通の歌番組だったのものが、出演する歌手のコラボ企画やカバー曲企画中心のの音楽番組に変り、最近ではアマチュアを対象にしたオーディション番組へと変貌を遂げています。

いっぽうで低視聴率でただ迷走をしているだけという意地悪な見方があるのも事実ですが‥‥。

中居正広のミになる図書館も番組開始当時と現在では番組内容が大きく変わっています。

この番組の前身番組である白黒ジャッジバラエティ中居正広の怪しい噂の集まる図書館では

世の中で誰もが聞いたことがある都市伝説や噂を集めて、それが白(ホント)か黒(ウソ)かを調査し、真相を探っていくという企画でした。

2013年4月から中居正広のミになる図書館としてリニューアルされ、日常生活でためになる情報やテクニックを教えるという実用番組的な内容に変わっていきます。

ペン習字やデッサンなどをゲスト芸能人が競い合い、それを専門家が批評する形式が定着しました。

この企画では、滑舌、英語、ビジネスメールなど様々なジャンルが取り上げられました。

TBSで2012年10月から全く同じコンセプトで『使える芸能人は誰だ!?プレッシャーバトル!!』(後にプレバト)が放送されていてそちらの方が視聴率的に成功を収めていたので、中居の番組はこの企画から撤退することになります。

2014年11月から知らなきゃよかった企画、居酒屋40題クイズ君の名は、などを経て、2017年1月からは世代対抗クイズ ジェネレーションチャンプが始まっています。

20代から60代までの5チーム(各3人)による対抗戦クイズで、MC中居が各チームの席に歩み寄って回答を引き出すための掛け合いをするというスタイルをとっています。

これはかつての大ヒット番組”クイズ100人に聞きました”(MC関口宏)や”クイズなるほどザワールド”(MC愛川欽也)が使っていた方式です。

中居がかつての人気司会者関口宏愛川欽也に並ぶ評価を得られるか注目されるところです。

この企画が好評だったことで企画が始まってからわずか3か月で中居正広のミになる図書館のゴールデン昇格が決まりました。

そして昇格と同時に生放送になることが発表されました。

前に述べた通り生放送のメリットは制作費を安く抑えられることですが、今回の生放送実施はMCの中居から持ちかけたもにだと言われています。

生放送に切り替わることでの中居サイドのメリットは何でしょうか。

まず第一のメリットは拘束時間が少なくなることでしょう。

多数のレギュラー番組を持っている人気タレント中居にとってスケジュール管理は一番切実な問題です。

できるだけ番組収録時間を減らして限りある時間を効率的に使いたいのです。

生番組をうまく廻して放送時間内に収めることには自信を持っています。

中居が師と仰ぐタモリは生放送の達人で、笑っていいともミュージックステーションでは生放送の修羅場を何度も経験しています。

そしてタモリの肩の力を抜いたMCスタイルが中居が目指すスタイルなのです。

中居もタモリと同様で自分が興味を持てるものだけをやるのが理想です。

この番組でも肩の力をぬいた中居のMCスタイルが見られることでしょう。

生放送の一番のデメリットはハプニングによって起こるリスクです。

公序良俗に反する発言や差別的な発言などが放送されればすぐに関係者は処分の対象になります。

この番組でもハプニングが起こる可能性は十分にあります。

それが起こるのはクイズ回答者の発言でしょう。

こういった番組に必ずキャスティングされるのはお笑い芸人ですが、優秀なお笑い芸人(サバンナの高橋や劇団ひとり)などは自分の発言のリスクをよくわかっています。

たとえ多少行き過ぎた発言をしても中居が叱る形で上手に収めるでしょう。

その辺は中居も自信を持っています。

最も危険なのはバラエティ番組に不慣れな俳優陣や文化人達です。

特に俳優にとってタレントイメージは将来の仕事に直結してくるので敏感にならざるを得ません。

例えば清純派女優が下ネタ発言をした場合、イメージダウンになるか親しみを持たれるか視聴者の反応は分かれます。

あるいはクイズ番組で2枚目俳優が天然な答えを連発すれば、おバカであることが発覚してその後の仕事に支障をきたすかもしれません。

これらのリスクを考えてフリートークが苦手な俳優はプロダクションの方針としてバラエティ番組への出演を控えるのです。

最近は映画やテレビ番組の番宣でバラエティ番組への出演が義務付けられていることが多くなっているので、バラエティへの出演を拒否し続けることは難しくなっています。

中居も制作スタッフもそれも織り込み済みで、プロダクションの意向を踏まえてゲスト出演してくれる俳優や文化人を上手にいじる自信を持っています。

ゴールデンタイムでのバラエティ番組の生放送は確かにチャレンジングでリスキーですが、成功すれば大きなリターンが見込めます。

中居正弘という稀有な才能を得て初めて可能になる挑戦です。

中居正広のミになる図書館のゴールデン進出の一番のリスクは生放送に変わることではなく、世代対抗クイズ ジェネレーションチャンプというクイズ企画内容が本当に面白いかどうかなのです。

これと同じような企画は何度も放送され最初はある程度の数字(視聴率)が獲れるものの、出題内容が尽きてきて面白くなくなってしまうという運命をたどるのがお決まりのパターンになっています。

これについては出題のネタを考える放送作家やリサーチャーと呼ばれる番組制作スタッフの力量に掛かっています。

中居がいかにうまく回答者のトークをまわしてもクイズそのものに面白味がなければ番組の成功はおぼつきません。

筆者も中居の才能には何の異論もありませんがこのクイズ企画が成功するかと問われれば首をかしげざるを得ません。

その時にプロデューサーとしての中居正弘がどんな立ち廻りをみせてくれるのか楽しみでもあります。

ゴールデンタイムでは、番組タイトルをそのままにして企画内容のみを変えることは極めて稀です。

ゴールデンタイムの番組タイトルはそれだけの重みを持たされています。

それをものともせず、中居正広のミになる図書館が深夜番組の時と同じような軽やかさを見せてくれればゴールデンタイムに新しい風を吹かせることになります。

中居正広のミになる図書館のゴールデン進出で中居正弘がどんな変わり身を見せてくれるか楽しみで仕方ありません。


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