秋元真夏(乃木坂46)が出演したフェイク特番“人生を諦める技術”が面白過ぎる
2018年8月6日深夜(24時12分~)に“人生を諦める技術” 第1夜“人生はままならない、だから、全てを諦める” (テレビ東京)が放送された。
”人生はままならない”、それゆえに、人生は諦めることで全てが上手くいく。という最新の研究結果を元に、“いかに人生を諦めるか”について、全6回(番組としては2回の放送)の講義で学んでいく教養講座だ。
内容は博覧強記、説得力抜群で面白かったのだが、番組のいたるところにフェイクが散りばめられていて、“やられた“と思わせられてしまった。
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田村丸五郎教授がフェイクで、それが最後まで明かされないという衝撃!
メイン司会に元NHKアナの登坂淳一、アシスタントに乃木坂46の秋元真夏、講師に東京法経大学・歴史社会学部教授歴史学博士・哲学博士田村丸五郎氏という布陣で始まったこの番組。
このキャスティングからして“狙ってる“としかいいようがない。
登坂淳一アナは、言わずと知れた元NHKの人気アナ。
ニュース読みの技術は、NHKでもトップクラス、浮世離れした風貌から、“麿”(まろ)というニックネームで人気を博していたのだが、NHK北海道時代のセクハラスキャンダルでしばらく干され状態だった。
そこに夜のニュースで不振を続けていたフジテレビが目をつけ、登坂氏を口説き落し、フリーに転身させ、フジテレビ夜のプライムニュースのメインキャスターに据えようと画策する。
ところがそのことがネットで流されるやいなや、過去のセクハラスキャンダルがネットで蒸し返され、登坂氏自らがメインキャスター就任を辞退するという憂き目にあってしまった。
フリーになった途端に過去のスキャンダルに足元をすくわれた不運の持主である。(自業自得という意見も多い)
この登坂氏の判断は賢明で、しばらく続いた登坂バッシングも鎮静化、最近ではバラエティ番組にもしばしば呼ばれるようになっている。
そんないわくつきの登坂氏をメインMCに据えるというテレビ東京の深夜番組らしいキャスティングである。
アシスタントに抜擢されたのは、乃木坂46の人気メンバー秋元真夏。
MCの登坂アナからは、
乃木坂においていろいろなポジションを諦めてここまで成功された方
と紹介された。
秋元真夏は、東京家政大学付属高校から、フェリス女学院大学という生粋のお嬢様コースを進みながらアイドルを続けてきた。
アイドルなのに、歌もダンスも苦手。
得意なのは、握手会での神対応。
”乃木坂No.1の釣り師”と呼ばれていて、あざとさ全開のぶりっ子を貫きながら、ファンにもメンバーにもスタッフにも愛されている不思議なキャラクターだ。
乃木坂で、秋元がわざとコケて、白石麻衣がそれを見て黒石さんを発動するというのは、ライブでのお約束の人気コーナーである。
この特番でも、番組中で居眠りするなどというわざとらしい小芝居をそつなくこなしている。
元来頭が良いので、原稿読みも安心して聞いていられる。
乃木坂では高山一実と並び、バラエティ番組で重宝されるメンバーだ。
講師としてキャスティングされたのは、東京法経大学歴史社会学部教授田村丸五郎氏。
顔には確かに見覚えがあるが、紹介されている肩書とは一致しない。
東京法経大学ってどこにあったかなあ?などと考え始めてしまった。
思い出せないはずだ。
東京法経大学などという大学など実在しない。
東京法経学院という土地家屋調査士・司法書士・行政書士・測量士補等の法律系国家資格取得のための専門学校のCMで、その名前に聞き覚えがあっただけだった。
そして田村丸五郎氏。
声が実に素晴らしく、コメントの説得力が半端ない。
時折挟む小芝居も達者で、大学でも人気がある教授なんだろうなあ、などと考えていたのだが、その声を聞き続けるうちに、だんだん思い出してきた。
この声には確かに聞き覚えがある!
そうだ!めちゃイケだ!
めちゃイケ!のナレーターの声なのだ。
すぐにググってみると、ナレーター・DJ木村匡也氏の名前がヒット。
顏写真も田村丸五郎教授とそっくりである。
▼木村匡也氏
なんと田村丸教授はフェイクだったのだ。
“人生を諦める”ことで、現代を生きやすくするという切り口が斬新で、古今東西、森羅万象を自由闊達に論じながら、全てを“諦める”という1点に集約し、現代を生き抜くための指針とするという論理に説得力があり、すっかり騙されてしまった。
田村丸教授の解説の途中で、秋元真夏が居眠りをするという小芝居が入るのも変だとは感じていたが、まさか田村丸教授自体がフェイクだったとは思わなかった。
田村丸五郎教授というキャラがフェイクであることは番組内では明かされない。
エンドロールで
この番組は、一部フィクションです。
田村丸教授独自の見解が含まれる場合があります。
と注釈がつくだけ。
田村丸教授を演じている木村匡也の名前も、エンドロールで、協力木村匡也としてクレジットされるだけである。
フェイクを最後まで貫き通す潔さも気持ちが良い。
そして番組は文句なしに面白い。
最近好調のテレビ東京の人気番組のスタッフが手掛けているだけのことはある。
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第1講「ムチャぶりポンコツ上司」の諦め方
「ムチャぶりする上司」の諦め方
後水尾天皇の譲位から4代にわたる院政のエピソード。
さらに勝海舟・西郷隆盛による江戸城無血開城エピソード。
これらから、諦める(=妥協する)ことで実利を得るという戦術を解説。
現代のサラリーマンには、「ムチャぶりポンコツ上司」の諦め方として、
後水尾天皇を見習ってすぐに譲位(=すぐに他部署に転属を願い出るか、プロジェクトから離脱する)
大切なことは、表向きに健康状態などを理由にして、上司のせいにはしない。
本当の理由については世間への暗示のにとどめ、今後開示の可能性があるカードとして権利を留保することで見の安全を確保する
を提言した。
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◆第2講「夫が信じられない事」の諦め方
「夫が不倫しているのではないかという不安でTouTubeにアップしてしまいそうになる事」の諦め方
確たる証拠がないのに不安が募る場合、即座に疑うことを諦める
信じることが得か否かで判断、真実へのこだわりを諦める
ウィリアム・ジェイムズのプラグマティズム(実利主義)の立場から、「神を信じるのが得なのだから、“神は存在する”というのが真理だ」
つまり、それを信じることが有用か否かという“現金価値”で判断する。
“現金価値”は、プラグマティズムにおいて「真理」を判断する際の重要概念である。
応用として、「中井りかには絶対、彼氏いない」の法則
▼炎上上等アイドル中井りか
大好きなアイドルに彼氏がいるのかいないのか?どちらが真理か?という問題は、(彼氏が)いるのといないのとどっちが自分(ファン)にとって有益なのか?という問題に置き換えて考えて見る。
そうすれば結論はおのずと明らかになる。
すなわち、中井りかには絶対恋人はいない。が真理である。
なぜなら、その方が有益(=嬉しい)だから。
決定的な証拠がない限り、それが真理なのだ。
中井りかは、2か月ほど前、週刊文春に男性との同棲疑惑を報じられて、話題になった。
この番組の放送後、中井りかはTwitterで次のように反応してている。
中井りか@rika_nakai823
真夏さん推しの方々申し訳ございません🙇🏻🙇🏻🙇🏻🙇🏻🙇🏻🙇🏻🙇🏻🙇🏻🙇🏻
(最上級の土下座)
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◆第3講「間違えを認めない上司」の諦め方
★「仕事を諦める技術」その2
ポンコツ上司が間違いを認めず、持論を押し通して、全体の空気がそちらに流れていく。
第2次大戦に突入する前の日本がまさにその状態であった。
そんな時に
上司に対し心の中で「さぁ!ウンコ出そう!」と叫ぶ
ボケのフリした強烈なツッコミで暴走による大惨事を防ぐ
ことが大事なのだ。
さぁ!ウンコ出そう!は思想家・山本七平のペンネームイザヤ・ベンダサン(いざや!便出さん!)からきている。
イザヤ・ベンダサン名義の著書“日本人とユダヤ人“は、大宅壮一ノンフィクション賞を受賞し単行本・文庫本の合計で300万部を超える大ベストセラーになっている。
ヤバそうな「空気」を壊すには、「通常性」を取り戻すため水を差す(=ツッコミ)のだが、その時に大事なのが、中世ヨーロッパの「フェステ(宮廷道化師)の仕事術」、現代風に言い換えれば「鈴木奈々の仕事術」である。
つまり、賢さを諦め、わざと馬鹿になるということ。
ただツッコむのではなく、ボケているフリをしてツッコむ高等技術だ。
中世ヨーロッパ絶対王政の時代に、宮廷道化師だけは、“職業としての愚者“と呼ばれ、賢いからこそバカを演じられた(シェークスピアの12夜より)と言われている。
▼宮廷道化師についてのVTRに登場したのは、元炎上アイドル須藤凜々花
彼等には絶対権力者だった王にさえ自由に発言する権利が与えられていたとされている。
鈴木奈々は歴史学的に分析するとバカでない可能性が高い。
政治史学的見地からは、絶対権力者のそばには、大惨事を引き起こす前に、鈴木奈々のようにバカになれる人物をそばに置くことが好ましいいとされている。
真夏はここで、
なるほど。だから社長の周りを固める役員や、総理の脇を固める閣僚には、たまにバカが混じっているんですね!
と言わされている。
そんなこと言ってしまって大丈夫なのか?アイドル秋元真夏!
権力者が暴走し始めた時に、周辺の者たちが、外からの見え方を気にする真面目な人物ばかりになってしまうと大惨事になってしまう危険が大きい。
そんな時にはバカになれる人材が必要なのだ。
絶対に間違いを認めない上司の諦め方
上司に対して、心の中で“さあ、ウンコ出そう!とでおバカになる
ボケのふりをした強烈なツッコミで、暴走による大惨事を回避する
それが閉塞する時代を賢く生き抜くための指針なのだ。
今週はここまで。
来週は、第2夜“「自分に対する悪口」の諦め方、「運命の人」の諦め方、日本の未来について”がテーマとなるようだ。
来週の放送にも期待したい。
エンディングではMCの登坂アナが、
という訳で、テレビ東京が視聴率を諦めてお送りする2週連続短期集中特別講座“人生を諦める技術”、来週も是非ご覧ください
と締めて終わった。
面白い!
とにかく面白いのだ。
ジェイムズ・ウィリアムズから中井りか、はては鈴木奈々まで、取り上げる人物は多岐にわたり、VTRには元炎上アイドルで現在は“ぶっちゃけ過ぎる人妻須藤凜々花を起用するというハチャメチャぶり。
田丸村五郎教授がフェイクであることは最後まで明かされない。
今最もテレビ的である民放局テレビ東京でなくては実現できない企画だ。
登坂アナも飄々としてはまり役である。
秋元真夏の小芝居もほどほどのワザとらしさで、良い味が出ている。
何より、田村丸教授(演:木村匡也)の低音の響きが心地よく、その滑舌の素晴らしさとあいまって、論理の説得力が半端ない。
来週のオンエアが待ち遠しいのは言うまでもないが、この3人のキャラを活かして、是非レギュラー番組を作ってもらいたいと思う。
(見逃した方は、テレビ東京公式サイトとTVerで期間限定で無料配信中なので、是非見てほしい)
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諦めるという意図さえも持つ必要はない無心で状況に向き合えばそれでいいの、最近話題の総長だの会長だの、職務を個人的意図を満たすための権限と認識する人達は色々問題を引き起こす、それに対して個人的意図を放棄してる人は職務を義務と認識するのです、指示にしろ人事にしろ、適切、公平に行う、他人や社会に有益な事を行うからこそ報酬、対価を受ける権利があるのです。