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W-KEYAKI FES2022~奇跡の強運グループ日向坂46に救われた櫻坂46、かつてひらがなけやきに救われた欅坂46、日本武道館ライブ3Daysを思い出す~

アイドル

強運の日向坂46と悲運の櫻坂46~またも欅坂46を救った日向坂46~

かつて欅坂46の危機を救ったひらがなけやき坂46

欅坂46のアンダーグループだったひらがなけやき、欅共和国ではアンコールへの参加も拒まれていた

2017年に始まった、欅坂46とけやき坂46の両グループが参加したサマーフェス“欅共和国”。
欅坂46のアンダーグループという位置づけだった当時の”ひらがなけやき坂46″は、セットリストの中盤で“ひらがなけやき”と“僕たちは付き合ってる”のわずか2曲のみでの参加が許された。

当時、カリスマセンター平手友梨奈を擁する欅坂46は、破竹の快進撃を続けていて、演出とパフォーマンスに命を賭ける平手は、自身の心身をコントロールできず、しばしば体調不良に陥った。

運営は、平手友梨奈と欅坂のケアにかかりきりとなってしまい、ひらがなけやきメンバーは長い間放置されてしまった。

そして欅坂46の“21人の絆“を唱える平手友梨奈らの主張もあって、アンダーグループのひらがなけやきメンバーから欅坂46メンバーへの昇格の道は事実上閉ざされていた。

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独自の道を歩むことになったひらがなけやき

出口の見えない長いトンネルの中に閉じ込められていたひらがなけやきだったが、ようやく運営は欅坂46と”ひらがなけやき”の関係を見直して、欅坂46とは別グループとして活動させることを決断する。

そんな中、”ひらがなけやき”は、グループで2番目の年長メンバーである佐々木久美を中心に、地道なライブ活動を積み重ねしだいに人気と実力を身に着けていく。

そして迎えた2017年12月31日、体調不良のまま紅白歌合戦への出演を強行した欅坂46の平手友梨奈は、2度目の”不協和音”のパフォーマンスで、受け身をとらずにステージに倒れ込んでしまい、右腕の上腕三頭筋を損傷する事故に見舞われてしまう。

本来なら、翌2018年の1月30日から2月1日の3日間、欅坂46(1月30/31日)とけやき坂46(2月1日)による3daysライブが日本武道館で実施される予定だったのだが、平手の怪我の回復が予想より遅れたことで、欅坂46は日本武道館ライブを断念せざるをえなくなってしまう。

そしてその2日間の穴を、運営は進境著しいひらがなけやき坂46に託すことを決断するのである。

あまりの予想外の出来事に、固まってしまった”ひらがなけやき”1期生12人と加入したばかりの2期生9人。

“できません”と断ることもできず、怒涛の1カ月間のリハーサルに突入するのである。

元々、体育会系で身体能力が髙いメンバーが多かったひらがなけやきメンバーは、死ぬような思いをしながらリハーサルに励んだ。

その結果、本番の日本武道館3Daysライブは、ファンの熱狂の内に大成功を収めたのである。

ひらがなけやきは、”アンダーグループがシニアグループの危機を救う”というアイドル界では前代未聞、空前絶後の奇跡を起こしたのである。

これ以降ひらがなけやき坂46は、欅坂46のアンダーグループという位置づけを捨てて、”坂道第3のグループ”として新たな道を歩み始めることとなっていく。

そして2018年6月4日 ~7月10日、『けやき坂46「走り出す瞬間」ツアー2018」(東名阪ツアー)を計10公演5会場(神奈川、東京、大阪、愛知、千葉)で開催するのである。

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わずか2曲しか歌えなかった欅共和国2018、アンコールにも参加させてもらえなかった”ひらがなけやき”の屈辱

”欅共和国2018”には”ひらがなけやき”も参加したが、2017と同じく、2曲のみの参加にとどまつた。

さらに、トータルの演劇的な演出にこだわる平手友梨奈の想いを重視した結果として、アンコール曲の “W-KEYAKIZAKAの詩”はセットリストから排除され、ひらがなけやきはアンコールにも参加できない屈辱を味わうことになつた。

一方で、けやき坂46としての活動は順調で、2018年12月には“ひらがなくりすます2018”@日本武道館3Daysを成功させ、2018年はひらがなけやき躍進の年となった。

欅坂46とは一線を画し、独自路線を歩み始めたひらがなけやき坂46は、2019年2月に“日向坂46”に改名し、さらに快進撃を続けることになる。

2019年の欅共和国2019には、日向坂46は参加しなかつた。

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欅共和国の終焉と欅坂46の崩壊

それとは対照的に欅坂46では、平手友梨奈の心身の不調、平手と運営の信頼関係の悪化、平手と他のメンバーとの意識のずれなどが顕在化していく。

2018年11月、人気メンバー今泉祐唯・志田愛佳、2019年2月米谷奈々未、2019年7月長濱ねるなどの主要メンバーの卒業が相次ぎ、欅坂46は内部崩壊を始めることになる。

2020年1月、カリスマセンター平手友梨奈がグループを脱退、鈴本美愉、織田奈那も卒業してしまい、欅坂46は活動を継続することが困難になってしまう。

そんな状況下、2017~から2019年の3年間続いた夏のライブ“欅共和国”は、2020年には開催することができず、”欅共和国”はわずか3年間で幕を閉じることとなったのである。

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櫻坂46の誕生とW-KEYAKIZAKA FES

櫻坂46の苦難の歴史が始まる

2020年10月12日・13日、欅坂46としての最後のライブ『欅坂46 THE LAST LIVE』(国立代々木競技場第一体育館)が無観客配信ライブとして開催され、このライブをもって欅坂46としての活動を休止、欅坂46は5年にわたる波乱万丈の歴史に幕を閉じることとなった。

  • そして、2020年10月14日、欅坂46のメンバーをそのまま引き継ぐ形で、新生“櫻坂46“が誕生し、2020年12月9日、”櫻坂46″としての1stシングル「Nobody’s fault」がリリースされたのである。

これによって、“欅”や“けやき”の名前を冠するグループは一つもなくなってしまった。

ただ、新生”櫻坂46”の道のりは険しいものであった。

CDセールスにおいても、ミリオンセールスを連発した欅坂46の面影はなく、乃木坂46には大きく差をつけられ 、かつてアンダーグループだった日向坂46の後塵を拝することにもなり、櫻坂46は”坂道最弱のグループ”となってしまったのである。

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欅共和国の魂を引き継ぐW-KEYAKI FES2021の開催

2021年夏、欅共和国のコンセプトを引き継ぐ形で、”W-KEYAKI FES. 2021”(ダブルけやきフェス2021)が始まる。

7月9・10・11日の3日間にわたって行なわれたこのライブは、1日目は櫻坂46、2日目は日向坂46、3日目は2グループ合同でのライブで実施され、3日間ともに生配信とリピート配信が行われた。

かつての”欅共和国”とは異なり、”W-KEYAKI FES. 2021″では2つのグループは完全に対等の関係であり、本編の最後の曲として“W-KEYAKIZAKAの詩”が両グループのメンバーによって歌われる演出が復活した。

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”W-KEYAKI FES. 2021”最終日、櫻坂46と日向坂46合同ライブのセットリスト

影ナレ:菅井友香、佐々木久美

開始時に、Overtureは流れず、 両グループのメンバー全員が一人ずつ登場し、櫻坂46と日向坂46に別れて勢揃いした。

M1それが愛なのね (山﨑天)
M2なぜ 恋をして来なかったんだろう?(藤吉夏鈴)
M3ドレミソラシド (丹生明里)
M4ソンナコトナイヨ (東村芽依)
M5君と僕と洗濯物 (森田ひかる)
M6Plastic regret (藤吉夏鈴)
M7キュン (加藤史帆)
M8アザトカワイイ (佐々木美玲)
M9偶然の答え (藤吉夏鈴)
M10半信半疑 (山﨑天)
M11膨大な夢に押し潰されて (加藤史帆)
M12青春の馬 (金村美玖)
M13ブルームーンキス (森田ひかる)
M14思ったよりも寂しくない (山﨑天)
M15JOYFUL LOVE (上村ひなの、渡邉美穂)
M16君しか勝たん (加藤史帆)
M17Nobody’s fault (森田ひかる)
M18キツネ (河田陽菜)
M19Buddies (山﨑天)
M20NO WAR in the future 2020 (齊藤京子)
M21BAN (森田ひかる)
M22誰よりも高く跳べ!2020
M23W-KEYAKIZAKAの詩  櫻坂46+日向坂46
最後のお辞儀は櫻坂46 2期生遠藤光莉で、アンコールは行われなかった。

もはや、”欅” を名乗らない2つのグループが、それぞれの思いを胸に秘め、恩讐を超えての合同ライブとなったのである。

2022年5月、日向坂46と櫻坂46の両グループの公式サイトより、”W-KEYAKI FES. 2021″の規模を拡大する形で、7月21日から24日の4日間にわたり、 “W-KEYAKI FES. 2022″が開催されることが発表された。

会場は例年通り富士急ハイランドコニファーフォレスト。

“W-KEYAKI FES. 2022″では、富士急ハイランドのエリア全体を使った参加型のアトラクションや、ここでしか見られない独自の展示が行なわれ、オリジナルグッズの物販や、限定メニューを揃えた飲食コーナー設置などマルチな展開が行なわれる予定であった。

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”W-KEYAKI FES.2022” 櫻坂46メンバー5名が、新型コロナ陽性が発覚、櫻坂46のみが公演中止となってしまう。

“W-KEYAKI FES. 2022″初日の朝 、櫻坂46の公式サイトは、出演予定メンバーの何人かが、新型コロナウイルスに感染したと発表する。

同時に、7月21日から24日まで山梨・富士急ハイランド コニファーフォレストで開催される予定であった櫻坂46と日向坂46の合同ライブイベント”W-KEYAKI FES. 2022”のうち、22日と24日の櫻坂46の公演だけを中止すると発表したのである。

すでに完売していたチケットは、払いしに応じることも発表された。

ライブ当日朝での発表ということで、すでに遠方から山梨の会場に前ノリしているファンも多くいて、現場は混乱を極めた。

公式サイトでの発表によると、公演に向けて行われたPCR検査の結果、小池美波、小林由依、菅井友香、大沼晶保、森田ひかるの5人の陽性反応が確認され、これを受けて櫻坂46の公演中止となったもの。

また24日の公演内で予定されていた尾関梨香と原田葵の卒業セレモニーについても中止となってしまったので、改めて実施日程や会場などが検討されることとなった。

櫻坂46では、7月24日さらに上村莉菜、土生瑞穂、遠藤光莉、藤吉夏鈴、松田里奈、山﨑天の6人の感染が櫻坂46公式サイトから発表された。

櫻坂46では、クラスターが発生してしまったのである。

メンバーやスタッフの努力ではどうにもならない新型コロナウィルスの感染。

ライブ直前のPCR検査で陽性と判定された櫻坂46のメンバーの心情を察すると胸が痛む。

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強運のグループ日向坂46

一方、日向坂46では、事前のPCR検査で陽性判定とされたのは影山優佳一人だけで、何とか”W-KEYAKI FES.2022”の4日間のうち、日向坂46が担当する7月21日と23日の2日間のライブだけは実施をすることができた。

このことは、2018年1月の”ひらがなけやき”日本武道館ライブ3Daysを思い起こさせる。

あの時は平手友梨奈ひとりの負傷によって欅坂46はライブの中止に追い込まれた。

そして、穴が開いた2日間を急遽埋めたのは、当時欅坂46のアンダーグループとされていた”ひらがなけやき坂46″であった。

かつて欅坂46の危機を救ったひ”らがなけやき’。

そして欅坂46の後継グループの櫻坂46が迎えた”W-KEYAKI FES. 2022”中止による危機を救ったのは、かつて”ひらがなけやき”として活動していた”日向坂46”なのである。

2022年7月現在、新型コロナウィルスの感染は爆発的に拡大していて、1日で20万人を超えるような状況である。

幸いなことに日向坂46には影山以外の感染者は出ず、21日と23日の日向坂ライブは予定通りに行われ、ファンの熱狂の内に終了することができた。

ちなみに”W-KEYAKI FES 2022”を完走した2日後の7月25日、日向坂46公式サイトは、メンバー4名(佐々木美玲・高瀬愛奈・富田鈴花・丹生明里)が新型コロナウィルス感染したことを発表している。

感染時期がほんの少しずれていれば、日向坂46も”W-KEYAKI FES 2022”開催中止に追い込まれていたはずである。

日向坂46が”W-KEYAKI FES 2022”を開催できたことはまさに僥倖であり、強運と言うほかない。

櫻坂46のライブ中止で、SONYは大きな損害を被ったが、日向坂46のライブが生き残ったことで損害を半分に抑えられることができた。

櫻坂46にとっても、運営にとっても、今年のW-KEYAKI FES. 2022では、日向坂46が救世主となったのである。

“歴史は繰り返される“という言葉は、使い古された言い回しだが、今回の出来事は、まさにその言葉がふさわしい。

身も蓋もない言い方をすれば、平手友梨奈がいない櫻坂46は、歌唱力でも、ダンススキルでも日向坂46には叶わないというのが大方の専門家の見方である。

ひらがなけやきは、欅坂46というモンスターグループの嵐に巻き込まれ、多くの苦難に見舞われた。

日向坂46メンバーの口から当時のことが語られることはあまりないのだが、数少ない発言の中でも、日向坂メンバーは、誰一人として欅坂46や平手友梨奈への恨み言や批判めいた発言をしたことがない。

これは見事であるとしか言いようがない。

キャプテン佐々木久美を筆頭に、日向坂メンバーの人間性の髙さがうかがえる。

かつてのシニアグループである欅坂46や、その後継グループである櫻坂46に対して、常にリスペクトの気持を忘れない日向坂46。

そういうメンバーに支えられている日向坂46は、人知を超える強運を持った“最強のグループ”なのかもしれない。

コメント

  1. Xu Chonglin より:

    管理人さん、訂正をお願い致します!
    「上村莉菜、土生瑞穂、遠藤光莉、藤吉夏鈴、松田里奈、山﨑天の5人の感染が」のうち、「5人」→「6人」